あなたは詐欺SMSを見抜けますか?
最初にお伝えします。「相手は冷静な判断ができなくなるような」攻撃をしてきます。
「嬉しい」「怖い」「焦り」「バレたらどうしよう」いろんな感情を煽って、冷静で正しい判断ができないように仕掛けてきます。慌てず、あせらず対処できるように、具体的な事例と対策をご紹介します。
こんにちは、こらーじょと申します。
私は通信業界に20年在籍し、専門ショップ店長を10年経験してきました。近年、「宅配業者」「銀行」「キャリア」…いろいろなものになりすまして、スマホに届くSMS(ショートメッセージ)を使った詐欺が急増しています。
「荷物をお届けできませんでした」「料金の未払いがあります」「アカウントが停止されました」
何か不安を煽るような内容で、こちらも「何もしないとやばいんでは?」と心配になってしまいます。
こういったメッセージは、携帯ショップでも毎日のように相談される内容です。見た目は本物そっくりですが、リンクを押すと“偽サイト”に誘導され、個人情報を盗まれる仕組みになっています。
この記事では、詐欺SMSのよくある特徴・危険な実例・見分け方・対策方法 をまとめて解説します。
詐欺SMSによくある“共通の特徴”

①「不安をあおる」内容になっている
詐欺メッセージは、必ず「緊急」「至急」「停止」「未払い」などの焦って判断を鈍らせるような言葉が入っています。
例:「アカウント停止のため確認が必要です」「未払いのためサービスを停止します」人を焦らせれば焦らせるほどクリック率が上がるため、こうした言葉が使われています。
② URLが公式っぽいけど“微妙に違う”
詐欺URLの例:
docomo.ne.jp.xxxxx-app.com
sagawa.co.jp-security.info
paypal.co.jp-verify.com
公式URL+見覚えのない文字列 が特徴。文章だけでなく、URLもチェックしましょう。特に公式を語っているものほど効果的です。
ドメイン(後ろの部分)はだいたい統一されています。公式に入ってない文字があったら要注意です。
③ 電話番号が不自然 or 海外っぽい
+7、+44 など海外番号080・090・070でも個人っぽい番号から送られてくる。企業は基本的に“個人番号”からSMSを送らないため、まず怪しいです。
④ メッセージの日本語が少しおかしい
「お客様は重要なお知らせ通知がありました」「リンク開くてください」不自然な助詞・不自然な語尾など、よく見ると違和感があります。
【実例】よくある詐欺SMSのパターン
ここからは、実際に多く相談される詐欺SMSの“事例”を紹介します。
① 宅配業者を装ったメッセージ
「お荷物をお届けできませんでした。再配達はこちら」→ 偽サイトで住所・名前・クレカ情報を入力させられる。
② 銀行・クレカ会社を名乗るメッセージ
「カードの不正利用を検知しました。確認してください」→ ログイン情報やワンタイムパスコードを盗まれる。
③ 携帯キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)を装う
「料金未納のため利用停止になります」→ 支払い情報を入力させる偽サイトへ誘導。
④ Amazon / Apple / PayPay を名乗る
「アカウントが停止されました」→ ログイン情報を盗む目的。
⑤ 公的機関を装ったメッセージ
「税金の還付があります」→ 電子決済アプリに誘導し、不正送金される。
詐欺SMSの“見分け方” 5つのチェックポイント

スマホ初心者でも見分けやすいように、ポイントをまとめました。
① URLを絶対に押さない
まず、リンクはタップしないことが大前提。接続すると「ログ」が残ります。押したことが相手にもわかるので、次からもターゲットにされてしまう恐れがあります。
② 公式アプリ・公式サイトで確認する
AmazonならAmazonアプリから、携帯料金ならMy docomo / My au / My SoftBankから直接確認すれば100%安全。
③ 内容が本物でも「SMSのリンクから開かない」ルールにする
詐欺は本物そっくりなので、リンクは基本押さないと決めてしまうのが一番安全。
④ 電話番号やURLの末尾が変なら疑う
少しでも変なら開かない。+とか、携帯番号080、070など、企業の公式ドメインと少し違うなど。
⑤ 「不安にさせるメッセージ」はまず詐欺と思う
本物の企業は“焦らせる文言”をほぼ使いません。
【対策】詐欺SMSを受け取ったときにやるべきこと
① 無視して削除
これが最も正しい対応。
② SMS拒否設定をする
Android:メッセージアプリ → 設定 → スパム保護
iPhone:設定 → メッセージ → 不明な送信者をフィルタ
③ キャリアの迷惑SMS対お策を使う
各社のフィルターはかなり優秀です。
ドコモ:あんしんセキュリティ
au:迷惑メッセージブロック
ソフトバンク:迷惑電話ブロック
④ 心配なら店舗へ持って行く(遠慮しなくてOK)
なにか不安があれば、携帯ショップで無料で確認できます。その時には削除せずに、何も触らずに店員に見せてください。ショップ店員はよく相談されるので、どこが怪しいか判別できやすいです。また、傾向として、同じような迷惑メールは同時期に送られやすいので、周りの状況なども知っていることがよくあります。
もし押してしまった場合の対処

① まずは落ち着く
偽サイトを開いただけなら大丈夫。何度もいいますが、相手は「焦らせる」ことが第一の目標ですので、誰かに相談しにくい内容で送ってきます。一人で悩まずに近くの人に相談してください。
② 情報を入力した場合はすぐ対処
例えば:
クレカ → カード会社へ連絡
ログインID → パスワード変更
Apple ID → 注意喚起+2段階認証
携帯キャリア → 相談窓口へ
また、続けてきた場合などには、警察に相談しましょう。
フィッシング110番
フィッシング110番→警視庁 https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/cyber/security/cyber406.html
③ 心配ならウイルススキャンを実施
Androidは特に効果あり。
まとめ:不安をあおるSMSはまず疑うこと
詐欺SMSは年々巧妙になっていますが、以下の3つを守るだけで被害はだいたい防げます。
あなた自身を守るためにも、スマホに届くメッセージは慎重に確認しましょう。