大切な子供たちのために
最近よくスマホに関連していろんな事件がありますよね。
「闇バイト」
「SNS炎上」
「詐欺」...
「うちの子は大丈夫だろうか?」
そう思ったことありませんか?
便利だし、連絡も取れるし、
周りも持っているから――
「きちんとルールを決めていれば大丈夫」
そう考えている方も多いはずです。
ただ、スマホがきっかけで起きるトラブルの多くは、使いすぎや依存といった
“わかりやすい問題”ばかりはありません。
むしろ多いのは、
親も子どもも、危険だと気づいていなかったケースです。
「うちの子は大丈夫」
「まだ小さいから関係ない」
そう思っている間に、トラブルはごく普通の使い方の中で起きています。
この記事では、子育て世代の親が最低限知っておきたい
スマホに潜む現実的なリスクと、子どもを守るために今日からできる対策をまとめました。
不安をあおるためではありません。
事件や深刻なトラブルに巻き込まれないために、「知らなかった」を減らすことが目的です。
※この記事の内容は、通信・モバイル業界の現場で、実際に多くの相談やトラブル対応に関わってきた経験をもとにまとめています。
子どものスマホトラブルは
「使いすぎ」だけではない

スマホの問題というと、
長時間利用やゲームのやりすぎを思い浮かべる方が多いかもしれません。
もちろん、それも一つの課題です。
しかし実際には、
使用時間とは関係なく起きるトラブルの方が厄介なケースもあります。
《最近のトラブル事例》
●SNSでの誹謗中傷または炎上
●LINEなどのグループ内でのイジメ
●出会い系・なりすましアカウント被害
●無断課金・高額課金
●詐欺メッセージ
●個人情報流出(名前、写真など)
●フェイク画像や動画による被害
●スマホ依存症
●ウィルス感染
●闇バイト勧誘
短時間の利用でも、使い方次第で思わぬ問題につながることがあります。
特にAIの発達によりフェイク動画や画像が社会問題化しています。
親世代にはあまりなかったことですが、
子供から相談しにくいのもあって、発見が遅れることもあります。
実際によくある、スマホが原因のトラブル

スマホが原因で起きるトラブルの多くは、特別な家庭や極端な使い方によるものではありません。
「よくある使い方」の延長で起きています。
私が店舗の現場で実際に見た事例をいくつかご紹介します。
(出てくる名前などは仮名です)
事例①高額課金請求被害
とある日、店内は時間帯もあって比較的お客様の人数も少なく、ゆったりとした時間帯でした。
予約なしで母親と小学校高学年ぐらいの男の子が2人で来店されました。
そして、お母さまがとても足早に受付係をしていた私のところにきました。
なにかとても焦っているのが来店した瞬間から察することができました。
「この子がスマホで詐偽に引っ掛かったんです!
あれだけ注意しろって言ってたのに!」
「これ、なんとかなりませんか?」
そういって、私にスマホの画面を見せてくれました。そこには、

「登録完了 金額 99000円 振り込み先はこちら」
と書いてあります。
お母さんはカンカンに怒っています。
「はると、何したの!」
「黙ってないで、言いなさい!」
閑散とした店内にもその緊迫感が伝わってきます。
はるとくんは、ずっとうつむいて、泣きそうな顔をしています。
でも、何も言ってくれません。
あきらかに”クリック詐欺”画面でした。
たぶん、どこかのサイトを押しただけだとは思っていましたが、念のためいくつか質問をしました。
まず、
お母さんにこの画面から先に進んでいないか?
どこかにお金を払ったりしていないか?
いつこの画面が出たのか?
いくつか聞いたところ、やはり問題はなさそうです。
私は大丈夫だということを伝えましたが、お母さんはやはりはるとくんに怒っています。
みなさんはどう感じたでしょうか?
- 「注意しろ」とは具体的にどうすればよかったのか?
- 詐欺画面に親でも気が付けない?
- 精神的な焦りは冷静な判断をできなくさせてしまう?
- はるとくんはどうして言えなかったか?
- 普段からスマホのリスクについて話していたのだろうか?
事例②本人に自覚がないまま詐欺や課金に巻き込まれる
日曜日の朝一にお父様と高校1年生のこうせいくんが来店予約で来店されました。
お父様から身に覚えのない高額課金が来ているから調べてほしいという相談でした。
請求明細を見るとネットで45,000円のなにかを購入しているようです。
確かにこうせいくんの携帯番号で購入したことになっています。
しかし、全く身に覚えがないとのことでした。
私はいくつか気になることを聞いてみました。
誰かにスマホを貸したりしたことがないか?
パスワードはどうやって設定しているか?
支払いの制限などはかけているか?
やはり、原因が見つかりました。
- パスワードがわかりやすくなっていた?
- スマホを誰かに貸して操作された?
- 携帯電話合算払い請求を知らなかった?
- 子供に合算払いブロックをせずに持たせていた?
事例③学校や友人関係のトラブルに発展する
スマホ上のやり取りは、文字だけが残り、感情が伝わりにくいものです。
その結果、ちょっとした発言が誤解されたり、人間関係のトラブルに発展したりすることもあります。
中学2年生あかりちゃんとご両親が来店されました。
LINEのグループ内であかりちゃんがひどいイジメにあって、学校に行けなくなってしまったようです。
原因はLINEグループ内での発言が原因だったようです。
ちょっと嫌なことがあって、思わずLINE内で言い返してしまったようです。
ただ、自分でも言い過ぎたと思ってそのあと、すぐ消したようです。
たった5分ぐらいだったそうです。
消したしもう誰も見えないから大丈夫かな?その日はそう思ったようです。
翌日からみんなの態度が明らかに変わっていったそうです。
ご両親はそれに気づくまでに多くの時間がかかりました。
とうの本人も消したのにみんなに伝わっていくとは思わなかったようです。
徐々に変わっていく人間関係に一人で悩んでいたようです。
スマホを機種変更したいとのお申し出でした。
- SNSに投稿したらもう消せない?
- スクショでも拡散されてしまう?
- 一人で悩んでいた?
- 安易なSNS投稿の怖さをわかっていなかった?
これらは、
使いすぎではなく、使い方を知らなかったことが原因です。
なぜ親はスマホの危険に気づきにくいのか
親世代にとって、スマホは「便利な道具」という印象が強いものです。
また、操作については子どもの方が詳しいケースも多く、「任せて大丈夫だろう」と考えてしまいがちです。
しかし、操作ができることと、安全に使えることは別問題です。
この認識のズレが、トラブルを見逃す原因になります。
また、自分の時代にはなかったようなトラブルが起きるために気づきにくいうえに、どんなリスクがあって、どう回避するのか知らない場合も多いです。
なにより、親自身も誰にも教わっていないし、経験もしていません。
それほど急速に広がり、変化しています。まずは、この認識が大事なことのように思います。
トラブルを防ぐために、親が最低限やるべきこと

ここまで読むと、「やっぱりスマホは危険なのでは?」と感じるかもしれません。
ただ、スマホそのものが悪いわけではありません。
大切なのは、
知らないまま使わせないことです。
ルールを決める前に、まず話す
時間制限や禁止事項を決める前に、スマホで何ができるのか、どんなことが起こりうるのかを親子で話しておくことが重要です。一方的に説明するのではなく、共有する意識が大切です。
ぜひ、コミュニケーションをとってみてください。以外な発見もあるかもしれません。
大切な”親子の会話”ですが、どんなことを聞いたらいいのか私なりに考えてみました。あえて説明ではなく「対話形式」にしています。
どの年代でも「どう思っているのか?」を一度は聞いて確認したいことです。
食事中でも、リビングでもどこでも構いません。聞いてみてください。
SNSで間違った投稿したらどうなると思う?
→投稿したら削除できない。一生残る危険すらあることを伝えましょう
携帯料金はどうやって支払いしているか知ってる?
→携帯料金は”後払い”であることを伝えましょう。また、ネット決済の怖さ(セキュリティなど)も大切です。
ネットを使うと怖いことってわかる?
→匿名性と秘匿性が高いことを伝えましょう。相手がだれかわからない、嘘もかんたんにつける
ネット詐欺ってしってる?
→焦りや動揺を誘って、誰かに相談できないように仕向けてきます。
闇バイトって知ってる?
(周りで見たり聞いたりしてない?)
→周囲の友達から勧められて安易に乗ってしまうことが多いです。
アカウントの管理ってどうしてる?
誰かにバレたらどうなると思う?
→以外と雑だったりします。パスワード管理方法とバレた場合の対処方法について伝えましょう。
こちらのサイトも参考にしてみてください。詐欺SMSについて詳しく解説しています。

「管理する」より「関わる」
すべてを監視する必要はありませんが、完全に任せきりにするのも危険です。
親世代にはなかったようなネットを経由しての繋がりがあり、それも使い方がわかっていれば、世界は大きく広がります。
ただ、知識も人間関係も見えにくくなっているのは確かです。
少しでも異変に早く気付けるように、子供たちがスマホでやっていることに興味をもって聞いてみてください。
親にとっても有益なことも多くあるし、コミュニケーションとして関わりをもてるよいツールでもあります。
設定や制限は補助と考える
フィルタリングや制限機能は有効ですが、それだけで安心するのはおすすめできません。
あくまで補助的な対策として使い、日常の会話と組み合わせることが大切です。
フィルタリングサービス
→有害サイトを見れなくするWEBサービス
見守り機能
→位置検索や緊急発進など
支払い制限
→携帯番号ごとに支払い可能設定が変更できます(おサイフケータイなど)
SMS詐欺対策ソフト
ウィルス対策ソフト
パスワードマネージャー
ペアレンタルコントロール
(主にゲーム機や動画系SNS)
フィッシング詐欺対策
(POPアップブロッカーなど)
関連サイトでペアレンタルコントロールについてご紹介しています。参考にしてみてください。

子どもに「スマホリテラシー」を持たせるという考え方

最終的に子どもを守るのは、
子ども自身の判断力です。
親がすべてを管理し続けることはできません。
だからこそ、危険をゼロにするのではなく、どう向き合うかを伝えることが重要になります。
危険は避けられることを伝える
スマホにはたくさんのリスクがありますが、
子供たちがひとつひとつすべてを把握するのは難しいように思います。
「親に相談しづらいサイトをあけてしまった」
「友達とうまくいってないといいづらい」
「親にいうなと言われた」
いろんな理由でとても言い出しにくいと思います。
それが悪いことを考える人にとっては都合がよいことになってしまいます。
いつでも相談しやすいように、ふだんからいくつかいい聞かせておいてほしいことがあります。
- 一人で判断しない
- すぐに相談する
- おかしいとかんじたら止まる
この考え方を、日常的に伝えていくことが大切です。
親が完璧である必要はない
親自身が詳しくなくても問題ありません。
一緒に考え、わからないことは調べる。
その姿勢が、子どもにとっての学びになります。
親にとっても知識にしておきたい《参考サイト》をいくつかご紹介します。
https://www.youtube.com/watch?v=x-5i1UhsvyE
文部科学省がSNSでの「ネットいじめ」の具体例や対策について紹介しています。
出典:文部科学省HPより
『ネット上のいじめ』から子どもたちを守るために-見直そう!ケータイ・ネットの利用のあり方を-子どもを守り育てる体制づくりのための有識者会議まとめ【第2次】
スマホは「使わせない」より「使いこなす」
スマホは、正しく使えば便利で、学びにもつながる道具です。
大切なのは、怖がって遠ざけることではなく、正しく向き合う力を育てることです。
親も子供も一緒になって学んでいく必要があります。
「親が教えてあげられないのは恥ずかしい」そんなことありません。
だって自分たちが子供の時にこんなことありませんでしたよね?
自分も教えてもらったことのない新しい時代の問題です。
”情報リテラシー”という言葉があります。
引用:Wikipedia
情報リテラシー(じょうほうリテラシー、英: information literacy)とは、情報と識字(リテラシー)を合わせた言葉で、情報を自己の目的に適合するように使用できる能力のことである。
「情報活用能力」や「情報活用力」とも表現するが、文部科学省が定義する「情報活用能力」とは意味合いが異なる。また「情報=IT」との連想やインターネットの利用時において情報リテラシーが要求される等の理由からコンピュータ・リテラシー、他にもITリテラシー(情報技術リテラシー、information technology literacy)、ネットリテラシーとの表現がある[1]。しかし、以下に定義されるように、本来必ずしもコンピュータと直結するものではなく、情報モラルと大きく同じ意味だと認識されている。
それが、事件や深刻なトラブルから子どもを守る一番現実的な方法です。
便利なツールを自分に合わせて使えるようになる必要があります。
・だまされるよりも”活用する”
・巻き込まれるよりも”うまく付き合う”
これが、これからの子供たちに必要不可欠な能力となります。
この力を育んでいけるように、子供たちと一緒に親も学んでいく時代です。
子供と一緒に学べるサイトをひとつご紹介します。
まとめ|知らないまま使わせないために
たくさんの事件をショップ店頭で経験しました。
かなりの頻度で発生するのは”子供が自分から話さない”ことがとても多かったように思います。
知らないからこそ問題点がわからない。
自分が何か悪いことをしてしまったのではないか?と思いこんでしまうようです。
またそれを聞いた親も詳しく知りません。大人の武器である経験則が通用しません。
誤った知識や先入観を持って子供に接してしまうと問題をさらに大きくしてしまいます。
子供にスマホを持たせること自体が、間違いというわけではありません。
ただ、親も子供も知らないまま使わせてしまうことが、一番のリスクになります。
子供と一緒に知ること、話すこと、関わること。
その積み重ねが、子どもを守る力になると思います。
最後にもし、トラブルになった時には下記サイトを参考にしてください。
SNSのいじめ被害に関しての各種相談窓口を紹介しています。
出典:厚生労働省SNS相談窓口「まもろうよこころ」
https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/soudan/sns/
SNS詐欺にあった場合の対処方法を紹介しています。
出典:警視庁HPインターネット利用詐欺
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/sodan/nettrouble/jirei_other/internet_scam.html